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「CB1000Rってなんであまり見かけないんだろう?」
そう思って検索してきたあなたは、きっとこのバイクに少し興味を持ちつつも、なぜか“選ばれにくい”理由が気になっているはずです。
この記事では、CB1000Rがなぜ「不人気」と言われてしまうのか、その背景をランキングや口コミ、他モデルとの比較を通じて徹底的に掘り下げます。
しかし、それだけではありません。実は知れば知るほど惹かれる魅力や、CB1000Rならではのカスタムの楽しさ、そして“通好みの一台”として愛される理由もあわせてご紹介。
単に売れている・売れていないだけでは語れない、CB1000Rの奥深さに触れてみましょう。
この記事のポイント
- CB1000Rが不人気とされる具体的な理由と背景
- ライバル車種との性能やデザインの違い
- ユーザーのリアルな口コミと評価傾向
- カスタム次第で引き出せるCB1000Rの魅力
- 自分に合うバイクかどうかを見極める判断材料
CB1000Rが不人気な理由とは?

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不人気の背景にある使用目的の違い
CB1000Rはスタイリッシュなネイキッドスタイルとスポーティな走行性能を持ち合わせており、見た目のインパクトや街乗りでの軽快な操作感が魅力的なモデルです。しかし、ツーリング主体のユーザーからすると、快適性や積載力において他のツアラーモデルと比べて物足りないという声が多く見られます。
例えば、シートのクッション性やタンデムでの快適性がやや劣る点、またトップケースなどの積載装備を簡単に追加しにくい構造などが、長距離用途に不向きと感じさせる要因になっています。
特に大型バイクに「ロングツーリング性能」や「高速安定性」を求めるユーザー層とは、車両の設計思想やターゲット層にズレがあるため、こうしたニーズとのギャップがCB1000Rの不人気とされる背景にあると考えられます。また、ストリートでの軽快さやデザイン重視のスタンスが、逆に保守的なユーザーや実用性重視派には刺さらないという側面も指摘されています。
CB1000Rと他モデルの比較
以下はCB1000Rと同クラスのライバル車種との比較表です。
モデル名 | 排気量 | 馬力 | 装備重量 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
CB1000R | 998cc | 約145ps | 約212kg | デザイン重視、ストリート向け |
Z1000(Kawasaki) | 1043cc | 約142ps | 約221kg | トルク重視の乗り味 |
GSX-S1000(Suzuki) | 999cc | 約150ps | 約209kg | スポーツ性と快適性のバランス |
CB1000Rは見た目や設計思想に個性があり、万人受けしにくいという特徴もあります。
ユーザーのクチコミと満足度
SNSやレビューサイトでは「かっこいいけど高い」「性能は十分だけど長距離は疲れる」といった声が見受けられます。特に価格に対する装備の内容や、快適性の欠如を指摘する意見が目立ち、実用性やコストパフォーマンスを重視する層からの評価は厳しい傾向があります。
一方で、見た目やハンドリングに対して高い評価をするファンも多く、「街乗りでは最高に楽しい」「見た目で一目惚れした」というようなポジティブな声も根強く存在します。
また、ネオクラシックなデザインや独特のシルエットに魅了されるスタイル重視派や、細かいチューニングやカスタムの楽しさを追求するライダーにとっては高く評価されており、評価が二極化している印象です。結果として、CB1000Rは万人受けしない反面、刺さる層には非常に強く刺さる“通好み”のバイクとも言えるでしょう。
CB1000Rの性能と魅力

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エンジン性能と走行能力の評価
CB1000RはCBR1000RRベースのエンジンをチューニングして搭載しており、街乗りからワインディング、さらには軽いスポーツ走行まで幅広く楽しめる仕様となっています。エンジンは中低速域のトルクが厚く、信号の多い市街地でも扱いやすさを感じることができます。
また、高回転域では鋭く伸びる加速感もあり、アクセルを開ける楽しさを存分に味わえる点が大きな魅力です。スロットルレスポンスが非常に鋭く、ツインスロットルのような反応性を体感できるため、スポーティな走行を求めるライダーにとっては大きな魅力となっています。
エンジン音も程よく演出されており、耳からもスポーツマインドを刺激される仕上がりです。さらに、トラクションコントロールなどの電子制御も標準装備されており、安全性を損なわずにアグレッシブなライディングが楽しめるという点でも高く評価されています。
設計されたデザインの美しさ
「ネオスポーツカフェ」スタイルと呼ばれるデザインコンセプトは、クラシックとモダンが融合した独特な美しさを持っています。クラシカルな丸目ヘッドライトと、現代的なシャープなボディラインが共存するそのデザインは、他のバイクと一線を画す存在感を放っています。
金属の質感を活かしたマット仕上げのパーツや、フレームやスイングアームに施された細やかな造形美もまた、このバイクの芸術的な魅力の一部です。シンプルで無骨ながらも、全体のフォルムは流れるような統一感があり、見る者に高級感と機能美を同時に感じさせる仕上がりとなっています。
細部まで計算されたラインやパーツの配置は、ただのデザインではなく、ライダーの視覚的満足感や走行時の存在感を意識した作りであり、まさにホンダらしい精密な設計思想が感じられます。これによりCB1000Rは、他のネイキッドバイクにはない個性と、美しさへのこだわりが融合した一台に仕上がっています。
カスタムパーツの選択肢と楽しみ
CB1000Rはカスタムパーツが多く、ライティングやマフラー、ウインカーなどで個性を出しやすいバイクです。特にLEDヘッドライトの変更や、テール周りのフェンダーレス化など、比較的手軽にイメージチェンジが可能なカスタムが人気です。
さらに、サスペンションやブレーキシステムのアップグレードといった性能面でのカスタマイズも可能で、より自分の好みに合わせた走りを追求することができます。欧州ブランドからもカスタムパーツが多数発売されており、ビレットアルミ製のレバーやバーエンド、専用設計のカーボンパーツなど、質感にこだわったアイテムも豊富です。
そのため、外観だけでなく機能面でも「自分だけの1台」に仕上げる楽しみがあり、スタイルにこだわるライダーから根強い支持を得ています。こうしたカスタム文化は、CB1000Rの隠れた魅力のひとつとも言えるでしょう。
維持費とコストパフォーマンス

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中古市場での価格動向
CB1000Rは新車価格が比較的高めなものの、中古市場では値下がりしやすい傾向にあります。これは不人気とされがちな影響もありますが、中古でのコストパフォーマンスは非常に高いとも言えます。
年式 | 中古価格帯(目安) |
---|---|
2018年式 | 約80〜100万円 |
2020年式 | 約90〜110万円 |
2022年式以降 | 約110〜130万円 |
燃費と維持費の実情
燃費はおおよそ15〜18km/Lであり、これは大型バイクとしては標準的な範囲に収まっています。ただし、燃料はハイオク指定であるため、レギュラーガソリンに比べて継続的に維持費がかかる点には留意する必要があります。
加えて、CB1000Rは高性能バイクゆえにタイヤの摩耗が比較的早く、フロント・リアともにスポーツタイヤを装着するケースが多いため、交換費用が1回あたり4万〜6万円程度かかることもあります。
さらに、オイル交換も高品質な全合成油を選ぶユーザーが多く、フィルター含めて1回あたり1万円以上となることが一般的です。こうした点から、ランニングコストは決して安価とは言えず、日常的なメンテナンスをしっかり行いたいライダーにとっては、ある程度の予算確保が求められるモデルです。
パーツの入手性と交換費用
ホンダのメジャーモデルであるため純正パーツの入手は比較的容易で、全国の正規ディーラーやバイクショップでも部品の取り寄せはスムーズに行える点は大きな安心材料です。エンジン関連や電装パーツなどは流通量も多く、万が一のトラブルが起きた際にも素早く対応できる体制が整っています。
しかし一方で、CB1000R特有の専用デザインが施された外装パーツ、たとえばタンクカバーやラジエーターカウル、独特なデザインのLEDヘッドライトなどは、汎用品が使えない場合が多く、純正もしくは専用設計のアフターパーツに頼らざるを得ません。
また、海外メーカーの高品質なカスタムパーツを選ぶ場合は、為替や輸送費の影響を受けて価格が高騰するケースもあります。そのため、カスタムや修理を楽しむライダーにとっては魅力でもありますが、予算に余裕を持ったパーツ選びが必要になります。
特に立ちゴケや転倒などで外装を損傷した場合、修理費用が予想以上に高額になることもあるため、任意保険や補償プランの加入も重要なポイントとなります。次のセクションでは、CB1000Rの歴史や進化、実際の走行体験について深掘りしていきます。
CB1000Rの歴史と進化

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モデルチェンジとその影響
CB1000Rは2008年に初代モデルが登場し、ホンダのリッターネイキッドとして高い注目を集めました。当時のバイク市場では、1000ccクラスのネイキッドバイクに対する需要が高まっており、その中でもCB1000Rはスポーティかつ洗練されたデザインと性能で多くのライダーの心をつかみました。
当初は直線的で硬派なデザインが特徴で、CBR1000RR由来の高性能エンジンを搭載していた点も話題となりました。走行性能の高さと取り回しやすさを両立した設計は、当時としては非常に革新的であり、ストリートでもサーキットでも楽しめる万能型として知られていました。
しかし、時代とともにネイキッドバイクに求められるスタイルや機能性も変化していきます。そこでホンダは2018年、従来のイメージを一新し、「ネオスポーツカフェ」スタイルへの大胆なモデルチェンジを敢行。
丸型LEDヘッドライトや無駄を省いたミニマルなボディ構成など、クラシカルとモダンが融合したデザインで大きな注目を集めました。この変化により、旧来のネイキッドファンからは賛否が分かれましたが、デザイン性を重視する新たなファン層の獲得には成功しています。
モデルチェンジ後は、より洗練された電子制御、軽量な車体、パワフルかつ扱いやすいエンジンが搭載され、実用性とスポーツ性能のバランスがさらに向上。現代のライディングニーズにマッチした総合的な進化を遂げ、現在も独自のポジションを築き続けています。
過去の人気モデルとの比較
ホンダはCBシリーズとして、CB750やCB1300などの名車を多数輩出しており、これらは日本のバイク文化を築き上げた立役者とも言える存在です。CB750は世界初の量産型4気筒バイクとして知られ、CB1300はその圧倒的なトルクと重厚な乗り味でツーリングライダーに根強い人気を誇っています。
それに対してCB1000Rは、これらの伝統的なCBモデルと比べるとやや尖ったポジショニングにあり、特にデザイン性と機動性に重きを置いた設計が際立っています。CB1300SFのような伝統的かつ重厚なスタイルや、直進安定性に優れる車体構成とは異なり、CB1000Rはより軽量で、都市部のストリートやワインディングロードでの俊敏な操作性を重視しています。
これは若年層やスポーティな走行を求めるライダーに強くアピールする要素でもあります。また、CB1000Rの外観は従来のCBシリーズにはなかった前衛的な「ネオスポーツカフェ」スタイルを採用しており、これまでのホンダのネイキッドバイクと一線を画す個性を放っています。
そのため、CBシリーズに馴染みのある保守的な層からは受け入れにくい部分もある一方で、新しいスタイルや機動性を重視する個性派ライダーには非常に魅力的なモデルとなっています。結果として、ユーザー層がやや限定的になる傾向はありますが、そうした特徴が逆に唯一無二の存在感を生み出しているとも言えるでしょう。
ホンダのバイクラインアップでの位置付け
CB1000Rはホンダの大型バイクラインアップにおいて、CBRシリーズのようなフルカウルのスーパースポーツモデルと、CB1300のようなクラシカルなツアラー的ネイキッドの中間に位置する非常にユニークな存在です。
CBRシリーズがサーキット志向のハードな走行性能を追求し、CB1300が快適性や積載性を重視した長距離向けバイクであるのに対し、CB1000Rは日常の街乗りからワインディングまでをカバーするオールラウンドな性格を持っています。
スポーツ性と街乗りでの実用性を両立させた万能モデルでありながら、エッジの効いたネオスポーツカフェデザインやメカニカルな質感の強い外観により、第一印象で強い個性を感じさせる点が特徴です。そのため、初見ではややマニアックな印象を持たれることも少なくありません。
特にバイクに実用性や定番スタイルを求めるユーザーからすると、CB1000Rのデザインやキャラクターは少々敷居が高く感じられることもあるようです。とはいえ、バランスの取れたエンジン性能、車体剛性、電子制御といったスペック面に加え、カスタムベースとしてのポテンシャルも高いため、乗るほどに味が出る“通好み”のバイクであるという評価も根強く存在します。
結果として、ホンダの中でも独自のポジションを築いているモデルであり、その個性と性能を理解し共感できるライダーにとっては、非常に魅力的な選択肢となっています。
ユーザーに聞いたCB1000Rの実際の走行体験

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ツーリング向きの性能評価
CB1000Rはツーリングにも使える性能を備えていますが、快適性という面では本格的なツアラーには及ばないという意見が多く聞かれます。とくにネイキッドスタイルゆえの防風性能の低さは、風の直撃を受けやすく、結果として高速道路での長距離走行では上半身への負担が大きくなり、疲労感が蓄積しやすいという課題があります。
さらに、シートの形状やクッション性もツアラーと比較するとやや簡素なため、長時間の乗車ではお尻や腰への負担も感じられる場合があります。それでも、CB1000Rは基本設計がしっかりしており、軽量な車体とスムーズなエンジン特性のおかげで、短距離〜中距離のツーリングでは大きなストレスを感じずに楽しめるという評価も少なくありません。
たとえば、ワインディングが続く山道や景色を楽しみながらのルートでは、その軽快なハンドリングと力強い加速力がむしろメリットとして活きてきます。休憩をこまめに取りながらのスタイルや、日帰りツーリングといったライトな用途には非常に相性の良いバイクと言えるでしょう。
また、ウインドスクリーンなどのアフターパーツを装着することで快適性を高めることも可能で、そういったカスタムによってツーリング用途にも柔軟に対応できる懐の深さもCB1000Rの魅力の一つです。
コーナリング性能に関する評判
フレーム剛性と前後サスペンションのバランスが非常に良好で、特にワインディングロードでは抜群の安定感と軽快なハンドリングが評価されています。CB1000Rはスチール製のバックボーンフレームと高性能な前後サスペンションを採用しており、路面からのフィードバックがしっかり伝わる構造となっています。
そのため、ライダーからは「コーナーの進入時に素直」「旋回中の安定感が高い」「バンク中でも不安感がない」といった声が多く寄せられています。また、軽量な車体とスムーズなスロットルレスポンスの組み合わせが、クイックな方向転換を可能にしており、ヒラヒラと曲がる感覚を味わえると評判です。
車体のバランスが非常に良く、左右の切り返しがスムーズなため、細かいコーナーが続く山道などでは特にその性能が活かされます。さらに、タイヤと地面の接地感もしっかりしており、バンク角を深く取っても安心して走れるという安心感もライダーから好評を得ています。
特に中低速コーナーでの扱いやすさが際立っており、ベテランライダーはもちろん、スポーツバイク初心者にも扱いやすいという意見が多く見られます。リラックスしたポジションで自然な操作が可能なため、バイクの特性を掴みやすく、操作に自信がない人でも積極的にコーナーを楽しめる点が魅力です。
高速道路での快適さと不安要素
高速走行時にはエンジンの伸びや加速力が非常に頼もしく、スロットルを開けたときの加速フィールは大型バイクならではの爽快感があります。6速ギアを使った高速巡航でも余裕があり、エンジン回転数に余力があるため、追い越し加速もスムーズで不安を感じさせません。
こうした動力性能の高さは、高速道路を使った長距離移動においても心強いポイントです。一方で、ネイキッド特有の風圧は避けられないデメリットの一つで、防風性能が低いため、特に100km/hを超える速度域では上半身にかなりの風圧がかかります。
これにより、長時間の高速走行では体力的に厳しいと感じるライダーも多く、首や肩、腕への疲労が蓄積しやすくなります。そのため、ロングツーリングを想定する場合は、ウインドスクリーンの装着や、ライディングジャケットでの防風対策が推奨されることが多いです。
また、直進安定性については高く評価されており、長い直線道路でも安定した走行が可能です。ただし、ライダーの体がむき出しになるネイキッドタイプである以上、風の影響を受けやすい構造であることには変わりなく、特に横風が強い日には走行ラインが乱れやすいため注意が必要です。これらの要素を理解したうえで適切な対策を取ることで、CB1000Rでも十分に快適な高速移動を楽しむことが可能です。
CB1000Rのデザインへの評価

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デザインが「ダサい」とされる理由
一部では、CB1000Rの独特なデザインを「ダサい」と評価する声もあります。この評価にはいくつかの背景があります。まず、「ネオスポーツカフェ」というデザインスタイル自体が、従来のネイキッドバイクやクラシックスタイルに慣れ親しんだ層にとっては馴染みが薄く、受け入れにくい要素となっていることが挙げられます。
特に丸目ライトと直線的かつミニマルなフレーム構成の組み合わせが、従来の「かっこよさ」とは異なるため、違和感を覚える人も少なくありません。さらに、CB1000Rのデザインは非常に前衛的で、無駄を削ぎ落としたシャープな印象を持ち、バイクらしい力強さよりもアート性や未来感を強調した仕上がりになっています。
このようなスタイルは、ユーザーの美的感覚や価値観に強く依存するため、評価が極端に分かれる要因となります。特に伝統を重んじるユーザーや、過去の名車のイメージを大切にする人たちにとっては、CB1000Rのデザインは革新的すぎると受け止められがちです。
また、「ネオスポーツカフェ」という名称自体も、明確なイメージを想起しづらく、デザインコンセプトが曖昧だと感じるユーザーもいます。その結果、CB1000Rはデザイン面で賛否両論を生みやすく、「ダサい」と感じる層と「洗練されている」と評価する層のギャップが大きくなっていると言えるでしょう。
現代のネイキッドバイクとの比較
近年のネイキッドバイク市場は、ストリートファイター系、クラシック系、カフェレーサー風など多様なスタイルでにぎわいを見せており、ユーザーの選択肢が非常に広がっています。例えば、ヤマハのMT-09はより攻撃的で未来的なデザインを採用しており、鋭角的なボディラインやコンパクトなシルエットで若年層から支持を集めています。
一方で、カワサキのZ900RSは往年のZ1を意識したクラシカルなデザインが魅力で、懐かしさと現代的な走行性能を両立したスタイルにより、ミドル〜シニア層からの根強い人気を得ています。それらに対し、CB1000Rは「ネオスポーツカフェ」という独自のコンセプトで、その中間を狙った存在として設計されています。
丸目のヘッドライトにモダンなシャープな車体構成、金属の質感を活かしたタンク周辺の造形など、クラシックと現代的デザインが融合しているのが特徴です。このため、評価は比較対象によって大きく異なり、ストリートファイター系のような尖ったデザインや、クラシック系の懐かしさを好むユーザーの目にはやや中途半端に映ることもあります。
しかし一方で、その“中庸”とも言える絶妙なバランスこそがCB1000Rの魅力と感じるライダーもおり、どちらのスタイルにも偏りすぎないことで、幅広い感性にアピールできるポテンシャルを秘めています。
ユーザーの嗜好とデザイン性
CB1000Rのデザインは、個性的であることを好むユーザーには非常に高評価されており、その先進的なスタイルと洗練されたビジュアルは「他にない存在感」として称賛されています。
特にメカニカルな美しさやミニマリズムに惹かれるライダーにとっては、このバイクはまさに“走る芸術作品”のような存在であり、ガレージに置いてあるだけでも満足感を得られるという声も少なくありません。
一方で、保守的なスタイルや伝統的なバイクデザインを好むユーザーにとっては、CB1000Rの前衛的な見た目や構成はやや受け入れがたい部分があるようです。自分のバイクに独自性や芸術性を求めるライダーにとっては非常に魅力的な外観であり、「他と被らない」「所有感がある」「細部までこだわった造形がたまらない」といった意見が多く寄せられています。
カスタムベースとしても映えるデザインは、自分好みに仕上げる楽しみを増幅させる要素となっており、SNSなどでもそのスタイルをアピールするユーザーが目立ちます。
そのため、CB1000Rはデザイン面でも明確に二極化した評価を受けやすいバイクだと言えるでしょう。スタイル重視派やファッション性を重視するライダーにとっては、まさに“唯一無二の個性”を体現する存在であり、単なる移動手段以上の価値を提供してくれるバイクです。
CB1000Rに対するランキングと評価

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大型バイクの人気モデルランキング
CB1000Rは独自のデザインと性能で一定の評価を受けているものの、一般的な大型バイクランキングでは上位に登場することは少ない傾向にあります。以下は2024年時点での大型ネイキッドバイクの人気モデルランキング(某バイク情報サイト調査)です。
順位 | モデル名 | メーカー | 特徴 |
---|---|---|---|
1位 | Z900RS | カワサキ | クラシカルで高級感あるデザイン |
2位 | MT-09 | ヤマハ | 軽量&ハイパワーでスポーツ志向 |
3位 | CB1300 Super Four | ホンダ | 安定感と重厚感あるスタイル |
4位 | GSX-S1000 | スズキ | 実用性と走行性能のバランスが良い |
5位 | CB1000R | ホンダ | ネオクラシックで独特な個性を持つ |
CB1000Rは第5位と中堅にランクイン。独特のデザインやパッケージングにより、好みが分かれやすく、万人受けはしにくいというのがランキングに影響しているようです。
市販バイクのクチコミリスト
CB1000Rに対するユーザーのクチコミは、以下のような評価に分類されます:
- ポジティブな声:
- 「デザインが洗練されていて所有感が高い」
- 「街乗りから峠道まで万能にこなせる」
- 「エンジンが素直で扱いやすい」
- ネガティブな声:
- 「価格が高くコスパに疑問」
- 「ツーリングには不向き」
- 「純正パーツのバリエーションが少ない」
総じて、CB1000Rは“通好みのバイク”として認知されており、万人向けではないが刺さる人には非常に刺さる存在です。
使用目的別のバイク評価
CB1000Rは使用シーンによって評価が分かれやすいバイクです。以下は代表的な使用目的ごとの評価です。
使用目的 | 評価 |
---|---|
通勤・通学 | ○ 軽快で街中でも扱いやすい |
街乗り | ◎ 操作性が良く楽しめる |
ワインディング | ◎ 軽快でコーナリングが楽しい |
ロングツーリング | △ 風圧・快適性に課題あり |
サーキット走行 | ○ 楽しめるが専用車には劣る |
CB1000Rのおすすめカスタムアイディア

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ロケットカウルによる外観変更
ネイキッド特有の丸目ライトを活かしながらも、ロケットカウルを装着することでカフェレーサー風のスタイルに変身できます。特にクラシカルな雰囲気と現代的なスポーツ感が融合したフォルムは、CB1000Rの持つネオスポーツカフェスタイルと相性が良く、視覚的にも大きなインパクトを与えます。
カラーリングやステッカーとの組み合わせ次第で、レトロモダンからアグレッシブなストリート仕様まで多彩な雰囲気を演出できるのもポイントです。また、単なるドレスアップ目的だけでなく、走行中の風の巻き込みを抑え、ライダーへの負担を軽減する実用性も見逃せません。
特に高速走行や長距離ツーリングでは、防風効果が体力の消耗を抑えるのに役立ち、快適性の向上につながります。カウル素材もFRPやカーボンなど選択肢が豊富で、好みに応じたカスタマイズが可能です。
結果として、CB1000Rの外観をより自分好みに仕上げたいライダーにとって、ロケットカウルは機能性とデザイン性を兼ね備えた非常に魅力的なパーツとなります。
性能向上のためのカスタムパーツ
CB1000Rは走行性能をさらに引き出すためのカスタムパーツも豊富で、ライダーのスタイルや用途に合わせたセッティングが楽しめる点が大きな魅力です。
- フルエキゾーストマフラー:軽量化と音質向上に効果があり、パワーカーブがなめらかになることで加速フィールが向上。特にサーキット志向のユーザーや音にこだわる層に人気。
- ハイパフォーマンスエアフィルター:吸気効率が上がることでスロットルレスポンスが向上し、街乗りでも軽快なフィーリングを実感可能。エンジン音もややレーシーなトーンに変化。
- 調整式サスペンション:フロントとリアの減衰力やプリロードの調整が可能なパーツに換装することで、路面状況やライダーの体格に最適化された乗り心地と高いトラクション性能を実現。
- ハイスペックブレーキパッドやローター:制動力を高めることでスポーツ走行の安全性が向上。
- 軽量ホイール:バネ下重量の軽減により加速・減速・旋回性が向上し、ワインディングやサーキット走行でのパフォーマンスが大幅に向上。
これらのパーツを導入することで、CB1000Rの潜在能力をさらに引き出し、よりスポーティでシャープな乗り味を実現することができます。純正状態でも高性能なCB1000Rですが、カスタムによってその楽しみは無限に広がります。
ユーザーのDIYカスタム例
SNSなどでも話題となっているCB1000RのDIYカスタム例には以下のようなものがあります:
- ハンドル交換でポジション変更&ツーリング向けに:アップタイプのバーハンドルやセパハンに変更することで、ポジションの自由度が広がり、街乗りやツーリング時の疲労軽減にもつながります。特に身長に合わせて最適化できるため、ライディングの快適性が大きく向上します。
- タンクパッド・シートカスタムで快適性アップ:タンクの保護とともに、ニーグリップしやすくなる工夫や、ゲル入りのシートに変更することで長距離走行時の疲労を軽減。素材やデザインを選べば、見た目のカスタム感も楽しめます。
- ウインカーやテールランプのLED化で近未来風に:視認性の向上に加えて、省電力かつスタイリッシュな外観に。フロントとリアを統一感のあるデザインにすることで、完成度の高い仕上がりにすることが可能です。
- バーエンドミラーの装着:ハンドル周辺をすっきりと見せることで、よりシャープでモダンな印象に。視界も意外と確保しやすく、見た目と実用性のバランスが取れたカスタムです。
- ライティングの間接照明追加:アンダーグローやヘッドライト周辺にLEDを追加することで、夜間走行時の視認性向上と同時にショーカスタム的な演出も可能になります。
このように、ユーザーそれぞれの感性で自由に手を加えやすいモデルであるため、ビギナーから上級者まで楽しみながら個性を表現できるのもCB1000Rの醍醐味です。市販パーツの選択肢も豊富で、アイディア次第でガラリと雰囲気を変えられる“育てがい”のある一台と言えるでしょう。
CB1000Rの他モデル比較

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CB650Rとの違いと特徴
項目 | CB1000R | CB650R |
---|---|---|
排気量 | 998cc | 648cc |
価格帯 | 高い | やや安価 |
出力 | 約145ps | 約95ps |
重量 | 約212kg | 約202kg |
ターゲット層 | 玄人・個性派 | 若年層・入門者 |
CB650RはCB1000Rと同じ「ネオスポーツカフェ」スタイルを持ちながらも、より扱いやすくコストパフォーマンスに優れたモデルとして人気です。
SCとCB1000Rの走行性能の違い
SC(CBR1000RRなどスーパースポーツ系)とCB1000Rの大きな違いは、走行時のライディングポジション、エンジンの味付け、そして車体の設計思想にあります。SCはレーシングマシン譲りの前傾姿勢が基本で、非常に攻撃的な乗り味が特徴です。
高回転型のエンジンはピークパワーを絞り出すために設計されており、サーキットでの全開走行を想定したセッティングとなっています。その分、低回転域での扱いやすさや街乗りでの快適性はやや犠牲になっており、常にアグレッシブなライディングが求められるバイクです。
一方でCB1000Rは、日常的な使い勝手を重視した設計となっており、エンジンも中低速トルクが豊かで扱いやすい特性にチューニングされています。発進や加速がスムーズで、ストップ&ゴーの多い市街地でも扱いやすさが際立ちます。
また、ライディングポジションも比較的アップライトで長時間の運転でも疲れにくく、ワインディングでも安定したコーナリングが楽しめます。結果として、CB1000Rの方が街乗りや日常使い、さらにはワインディングでの扱いやすさに優れており、万能性の高いバイクとして評価されています。
スポーツ性能を残しつつ、普段使いに最適なバランスを持つ点がCB1000Rの魅力であり、サーキットスペックを持つSCシリーズとは異なる魅力を放つモデルです。
大型バイク市場での競争状況
現在の大型ネイキッドバイク市場は非常に競争が激しく、各メーカーが独自のスタイル、先進技術、そして価格戦略でしのぎを削っています。ヤマハ、カワサキ、スズキ、そしてホンダといった大手各社が、それぞれに個性的なフラッグシップモデルを展開する中、ユーザーの選択肢は年々増え、多様化が進んでいます。
そんな中でCB1000Rは、他モデルとは一線を画した「ネオスポーツカフェ」という独自のコンセプトを持ち、個性を前面に押し出すスタイルで市場に存在感を示しています。見た目のデザインだけでなく、エンジン特性や走行フィールにもこだわりが感じられ、他のバイクにはない“味”を持っていることが大きな魅力です。
その結果、CB1000Rは万人受けするオールラウンダーというよりも、「スタイル重視」「個性重視」「所有感を大切にしたい」といった層に深く刺さるモデルとなっています。競争が激化する中でも、自分らしさを表現できる希少な選択肢として、コアなファンから高く支持される“知る人ぞ知る”存在として確かな立ち位置を築いているのです。